日本には神秘的な湖がいくつも存在しており、日本一深い湖から、エメラルドグリーンの湖、湖面に咲く奇跡の花までそれぞれ異なる雪景色を見せてくれる。その瞬間を拝むことができるのは、厳寒の冬だけ。
普段ウェイクサーフィンを楽しんでいる湖とはまた違った表情を見せる、心に染み入る美しい風景を見に行こう。
今回は人の手では造り出せない造形美や神聖なる自然の力をたっぷり感じることができる、絶景スポット「冬の湖」をご紹介したい。不思議と心を洗われるような気持ちになる。ただし防寒は忘れずに、ぜひ暖かい服装で出かけてほしい。
阿寒湖【北海道】
北海道東部の釧路市に位置し、特別天然記念物のマリモが生息する阿寒湖。冬の時期(12月から3月頃)には湖に氷が張り、白銀の世界に変わる。この阿寒湖では真冬の特別な条件下でしか見られない、奇跡の花「フロストフラワー」が咲く。
この花が咲くための最低条件は3つ。
・咲いている時間は、朝限定
・気温はマイナス15℃前後以下の真冬
・ほぼ無風であること
十和田湖【青森県・秋田県】
青森・秋田両県にまたがる十和田湖は、藍をたたえた水質で新緑や紅葉が美しく映え、冬でも全面凍結することはない神秘の湖。その幻想的な姿には誰もが心癒され、つい深呼吸をしたくなる。すり鉢状のくぼ地に水がたまった典型的なカルデラ湖で、約2000年前の十和田火山の噴火で形成された。海抜400m、周囲約46km、深さは日本の湖で3番目の326.8m。大地をえぐった噴火のエネルギーのすさまじさと、形成にかかった年月の長さを感じることができる。
田沢湖【秋田県】
あまりの深さゆえに真冬でも凍ることがない田沢湖は深さ423m、日本一の深さを誇る。湖面は透き通った明るい翡翠色から瑠璃色まで、水深と太陽の光の角度によって表情を変える。田沢湖は謎の多い湖だという。火山の噴火に寄って出来たカルデラ湖と目されてはいるが、正確なその成因さえ未だ詳しく判明していない。そんな田沢湖には有名な伝説があり、ここには永遠の美貌を望んで龍に変身させられたといわれている「辰子姫伝説」が残っている。美容や縁結びに効果があると言われ、女性に嬉しいパワースポット。
猪苗代湖【福島県】
水面は磐梯山と四季の雄大な自然を映し出し、その美しさから「天鏡湖」とも呼ばれている。澄んだ景色の中では、非常に珍しい「しぶき氷」を見る事が出来る。これは湖水が風に煽られて岸辺の樹木に着氷してできた、まさに自然の芸術。例年10月上旬から4月にかけてシベリアから渡ってくる白鳥たちが湖畔を賑わせる。
諏訪湖【長野県】
ロマンチックな恋の道、諏訪湖の「御神渡り(おみわたり)」は湖の氷が大きく盛り上がり、まるで荒々しい一本道のように横断する。厳しい寒さが数日続き、氷が膨張と収縮を繰り返すことによって起きる大変珍しい光景。さらに何年かに一度は数kmにも渡る「氷の道」ができるの。実はこの氷の道には、諏訪大社上社の男神が下社の女神のもとへと渡る恋の道であるという言い伝えがある。現在も湖面の割れ目の状態を見て、その年の天候や農作物の出来などを占うなど、地元の人にとっては生活の一部にもなっている自然現象、一度でいいから見てみたい。
<参考・参照サイト>
画像:Unsplash
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