実は、肌以上に紫外線の刺激に弱いのは「目」だとご存じだろうか?
最近の研究で、日本人は欧米人の1.66倍の紫外線を浴びているということが明らかになった。彫りの深くない骨格の日本人は、さまざまな角度から光が侵入しやすいため紫外線の影響を受けやすい。肌と同じように、目に紫外線が入った場合も目はダメージを受けている。特にウェイクサーファーやサーファーは直接受ける紫外線だけでなく、水面を反射した光や紫外線も目に入り、痛みなどの症状がないため知らず知らずのうちに莫大な量の紫外線を浴びているのだ。
日頃からケアをしないでいると、次のような目の病気にかかってしまう恐れがある。
◆紫外線角膜炎
黒目の表面に傷が付き炎症がおこる症状。目の充血や、目の痛み、涙が止まらないといった症状がおこる。海やスキー場など雪の反射が多い場所で起こりやすくなる。
◆白内障
紫外線の多くは角膜で吸収されるが、紫外線の波長によっては目の奥の水晶体や網膜まで達してしまう。すると、水晶体のたんぱく質に変化が起こり、水晶体が濁って「白内障」という病気になってしまう。症状が進むと失明の危険性があるおそろしい病気。
◆翼状片
白目の組織の細胞が異常に増殖して黒目に食い込んでしまう病気。白目と黒目の境界が紫外線で傷つき、その防御反応や修復の過程で起こると考えられている。初期症状では、充血や異物感、ドライアイ、眼精疲労など。瞳孔の近くまで白目が侵入すると、視力障害がおこす可能性も。
◆雪目
目が充血する、目がゴロゴロする、涙が出る、まぶしいなどの症状。強い紫外線を浴びることによって角膜の表面が傷ついてしまうことでおきる。
さらに紫外線のダメージが蓄積され、症状が進行すると最悪の場合失明につながる場合もある。こういった病気を予防するために、紫外線が目に入ることを防ぐべきである。当たり前だが、目には日焼け止めを塗ることができない。だから、紫外線予防をするためのグッズを使って、紫外線カットをすることが大事である。
正しい「目の紫外線対策」
(1) サーフィン用サングラス
マリンスポーツを行う上でサングラスは必需品であり、季節問わず装着することをおすすめするサーフィン用のサングラスを選ぶ際に偏光度の数値を確認をすること。 偏光度とはまぶしい光を遮断することで視界をクリアにしてくれる数値のことである。数値が高いほどまぶしい光を遮断することができる。またレンズの表面に傷がつかないように特殊な加工がされており、耐久性を高めているサングラスもある。ウェイクサーフィンやサーフィンは激しい波に乗ったり、転倒してしまうことも多いスポーツだ。サングラスが落ちないか不安な人は首にリードをかけるタイプのサングラスを購入するようにしよう。
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(2) 目薬
角膜ダメージを修復する機能のある目薬で適切にケアをすることも重要だ。紫外線などによる角膜ダメージは、放置すると、炎症を悪化させたり、前述のような眼病を引き起こしたりする原因にもなる。角膜の組織代謝を促進してダメー ジ修復をうながす活性型ビタミンB2や、角膜にうるおいを与えて保護するコンドロイチンなどの成分が含まれている目薬を選ぶと良い。
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(3) アスタキサンチンサプリ
紫外線対策として、最近注目を浴びているのがアスタキサンチン。紫外線を繰り返し浴びていると皮膚細胞の中に大量に発生し、皮膚ガンの発生を強力に促すといわれている。アスタキサンチンは一重項酸素の有効な消去能力があることが、さまざまな試験によって確認され、その効果は代表的な抗酸化物質であるビタミンE(α‐トコフェロール)の100倍、βカロテンの10倍以上ともいわれている。外からの紫外線をブロックするとともに、「飲む」ことでも身体の中からUVケアをすることができる。
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